蒸しパンをレンジでチンして作ったらパサパサして失敗しちゃったんだよね。なんでだろう?
こんな疑問にお答えします。
■本記事の内容
・手作り蒸しパンの作り方
・レンジで作ったものと蒸し器で作ったものの違い
・レンジで作る場合のメリットとデメリット
・蒸し器で作る場合のメリットとデメリット
この記事を書いている私は、スイーツ作り歴およそ7年でスイーツコンシェルジュベーシック資格を持っています。現在は自宅で子供たちのために毎週スイーツ作りをしていて、最近ではオートミールを使ってのグルテンフリーなおやつレシピを開発しています。
今回は、蒸しパンを美味しく作ろうと考えてるあなたに、
- レンジと蒸し器とでは、作り方や時間、出来栄えや美味しさはどう違うのか?
- どうやったら美味しい蒸しパンを作れるのか?
についてわかりやすく解説していきます。
材料と作り方
材料(4人分)
オートミール | 30g |
牛乳(ふやかし用) | 大さじ3(50ml) |
甘味料(パルスイート) | 10g(※) |
塩 | 1g |
米粉 | 50g |
ベーキングパウダー | 4〜5g |
卵 | 1個 |
太白ごま油 (なければオリーブオイル) | 大さじ1 |
牛乳 | 大さじ2 |
道具
蒸し器 または電子レンジ | 1台 |
100均のマフィン容器 | 4個 |
レシピ
今回はオートミールを練り込んだ蒸しパンにしたくて、オリジナルでレシピを作りました。
楽天レシピでつくれぽ送ってくれたら楽天ポイントが入ります。ぜひ!
結論。蒸しパンは蒸して作ろう!
手作り蒸しパンのレシピには
- レンジで加熱するレシピ
- 蒸し器で蒸して加熱するレシピ
の2パターンがあります。
どっちがオススメかと言われれば、文句なしに
蒸し器で蒸す方です!
しっとりした食感が持続するのでオススメ!
根拠。レンジ調理の性質から紐解くパサつきの原因とは?
レンジはマイクロ波を照射して食材に含まれる水分子を振動させて生じる熱で加熱調理します。
そのため、食材自体が発熱し、含まれる水分が蒸発して逃げてしまうから、結果としてパサつきやすいのです。
それを実験で検証してみました。
検証。調理前後で水分量を比較してみた!
今回は電子レンジ調理と蒸し器調理の両方で作ってみました。また、電子レンジでもそのまま調理する方法とシリコンスチーマーに入れて調理する方法のパターンで作っています。
- 電子レンジ
- 電子レンジ(スチーマー)
- 蒸し器
それぞれの調理前後で重さを測り、減っていればその分だけ水分が失われていることになります。
水分量の比較
それぞれの調理方法について、一定時間ごとに重量を測りました。
- 調理前
- 調理直後
- 調理後、5分おきに計測(※)
レンジ加熱中はラップはかけません。また、自然蒸発した状態も観測するため、ラップはかけません。
レンジで作った場合
調理前はa〜c全て60gに揃えました。
500Wで約1分半の調理直後。既に3g減っていました。
レンジ調理後5分経過。4.4gの減少です。
レンジ調理後30分経過。すっかり冷めて、6.2gも蒸発してしまいました。
レンジ(スチーマー使用)
調理前はa〜c全て60gに揃えました。
スチーマーに入れて蓋をしてレンジ加熱。
レンジ調理直後で2.2g減少。そのままレンジ加熱するよりは蒸発量は少なかったですね。
スチーマー使用後5分経過で3.4g減少。
スチーマー使用後30分経過。約5gの水分が失われました。
蒸し器
調理前はa〜c全て60gに揃えました。
蒸し器調理直後。なんと逆に5.8g増加してました!
蒸し器調理5分後。調理前よりまだ4.5g多いです。
蒸し器調理30分後。すっかり冷めましたが、それでも調理前より2.6g多く、水蒸気で加わった水分が残っていることがわかりますね。
表とグラフで見る調理方法による水分量の変化の推移
調理前から調理後、5分毎に計測した水分量の変化を表とグラフで示します。
単位:g | 調理前 | 調理直後 | 5分後 | 10分後 | 15分後 | 20分後 | 25分後 | 30分後 |
レンジ | 60.0 | 57.0 | 55.6 | 54.7 | 54.2 | 54.0 | 53.8 | 53.8 |
シリコンスチーマー | 60.0 | 57.9 | 56.4 | 55.6 | 55.4 | 55.2 | 55.0 | 54.9 |
蒸し器 | 60.0 | 65.8 | 64.5 | 63.7 | 63.2 | 63.7 | 62.7 | 62.6 |
蒸し器(ラップ) | 59.1 | 64.2 | 65.0 | 64.8 | 64.9 | 64.8 | 64.9 | 64.9 |
レンジ調理30分後と蒸し器調理30分後ではなんと約9gもの水分量の差が出てしまいました。
レンジ調理では冷めた後パサつき感を感じたのに対し、蒸し器調理では冷めても十分なしっとり感が感じられました。
実践。レンジ、蒸し器で美味しく作るポイント
以上の検証で、レンジ調理では水分が蒸発しパサつきやすく、蒸し調理ではしっとり感が長時間持続することがわかりました。
しかし、レンジ調理には
- 蒸し器を買う必要がない(なくても作れる)
- 蒸し調理より時間が短くて済む
- 蒸し器より手間がかからない
というメリットがあります。
また、蒸し調理をしたくても蒸し器を持っていない人もいるでしょう。
そこで、レンジ調理・蒸し調理それぞれで手軽に美味しく作る工夫を紹介します。
レンジ調理はシリコンスチーマーを使おう
検証でわかる通り、シリコンスチーマーを使うことで蒸発量を少し抑えることができます。
使い方という使い方も特になく、シリコンスチーマーに蒸しパン生地の入ったカップを入れ、スチーマーごとレンジで加熱すればOKです!
内海産業 ウツミ クックドーム スチーマー 電子レンジ 専用 レシピ ブック 付き カロリーオフ スチーム 収納 便利 雑貨 キッチン シリコンスチーマー 折りたたみ スチーム レンジ 調理器具 価格:980円 |
また、「600Wで3分」といった書き方がされているレシピもありますが、最初にまず1分加熱し、その後10秒ずつ様子を見ながら加熱していくと過剰に加熱して乾燥することを防げるのでオススメです。
蒸し器がなければ鍋やフライパンで代用しよう
パール金属 NEWだんらん ステンレス製ガラス蓋付2段蒸し器 26cm H-5875 価格:2,629円 |
蒸し調理には蒸し器を使うのがベストですが、鍋や深めのフライパンで代用できます。その場合は蓋と蒸しプレート、百均で買える上げ底ネットを併用しましょう。
価格:2,680円 |
キャンプ用品でメスティンに敷いて使う上げ底も使えますね!
まとめ
・レンジ調理は短時間でできるが水分が蒸発しやすくパサつきやすい。スチーマーを使って蒸発を抑えよう。
・蒸し調理は水分が失われにくく冷めた後もしっとり感が長持ちする。蒸し器がなければ鍋やフライパン、蒸しプレートなどで代用しよう。
あと見栄え的にも、蒸し調理だと綺麗にまんまるな形に仕上がりますが、レンジ調理だとちょっと歪な形になりやすいです。アイスやホイップクリームのトッピングでカバーするのも良いですね。
それでは、楽しいスイーツライフを♪
コメント